《体験レポート「薬は常用しない方が体調によい」》

深尾さんのレポート


2018年12月17日   中山 明俊



 昨年末、きつい風邪の症状が出て、全身の節々に強い痛みを感じ、いつもの風邪の症状と違うので大病院へ行き治療を受けた。風邪薬の外に抗生物質が処方された。
 これで安心かと思っていたら、全身に激しい悪寒を感じる。それが数週間続いた。風邪は回復したものの、悪寒は抗生物質の強い副作用らしい。
 「副作用のない薬はない」これがドクタ−のコメントだった。
 過去、人間ドックの判定で糖尿病とコレステロ−ルの薬を数種、クリニック専門医の処方で長期に継続して服用している。高血圧薬も処方されているが自分の判断で飲まずに済ましていた。確認されているデータでは基準値内であると判断していたからだ。
 かねて人間の身体の本来持つという自己回復力に期待して、薬に依存しない健康体を持ちたいと思い続けていた私は、80歳を迎えた機にこれか らの人生を如何に暮らすかと考え、多くの医薬書を読み漁った。今回の全 身悪寒の経験をきっかけに「薬漬け生活」から脱却したいと決意した。
 この自らの人体実験を初めてから半年になる。この間、食事療法・運動 療法をキッチリとやってきた。食事は野菜をまず充分に、各種たんぱく質 もたっぷり、糖質は半減を励行した。運動はややきついぐらいの内容をや や多めに実行し、一周り若い仲間たちにも伍して楽しんでいる日課を続け た。
 その結果、体重は6sほど減量したが、体調は半年前と変わらず、運動 も日常生活も全く支障は出ていない。
 今まで飲み続けてきた薬を極力止め、自然回復を願い、ひたすら食事と 運動の質と量に気を配り、家内と家族の協力を得て、このような生活習慣 の効果が重なって良好な健康が取り戻せれば、私の薬漬けになりかけてい た余生の、エンデングプランは成功してゆくだろうという確かな期待が濃 厚になってきた。
《人体実験のきっかけは「副作用のない薬はない」だった》 このレポートは、数人の高齢の仲間が3か月毎に開く例会で友人が発表 したものである。このレポートの中で、彼はドクターからかなりはっきり 「副作用のない薬はない」と断言されている。
 これは何を意味するか?
 副作用とは、薬の本来の効能以外に体にとって好ましくない症状をもたらすことである。つまり、薬を飲むと必ず悪い症状が出ると聞いて私は「この 薬を飲むと胃が悪くなるから、胃薬も出しておきましたよ」というはなし を思い出した。
 こうしてみると最初の症状はひとつであっても、数種類の薬が処方され ることは当たり前になっていることを意味する。最初の薬の副作用を消す ために次の薬を飲むのだから副作用の連鎖が起きる。本来はわずかな体調 の不調だけであったのに、副作用の連鎖が本格的な病いを招く可能性が高 いと私は危惧する。
 発表してくれた友人も「糖尿病とコレステロールの薬、数種類を飲み続 けている」といっている。こんな生活を続けていたから自分の体がおかし くなったんじゃないかと、「今までに経験したことのない全身の悪寒」で感じたわけだ。「80 歳になっている体を大事にしなければいけない」と思い、 自分で体調維持の仕組みを学習し、自分で実行しようと発想したことはす ばらしい。そうしてその到達点が「自己回復力」に着目することであると 気づいたのは良策である。


                  

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